こどものスポーツ障害

2020年12月04日

「こどもの体は、単に大人の体を小さくしたものではない」という言葉があるように、こどもの骨には、ある特性が認められています。それは、こどもの骨には骨端軟骨が存在し「成長していく」と言う最大の特性を有していると言うことです。
 
こどもと大人の骨格の大きな違いは、発育を生み出す骨端軟骨(いわゆる、成長軟骨)の存在です。そして骨端軟骨が消失したときが、骨の成長が終わりとなり、大人の骨となるときです。また、骨格発育が著しい時期には筋肉の長さも著しく増加することになります。その際、筋肉の形成が追いつかず、一時的に筋肉は張力の高い状態となり、発育期のこどもたちが、筋肉の柔軟性が低下するのは、このような原因によると考えられています。小学校高学年から中学生ごろに多くの筋肉が硬くなっています。
 
骨格発達は長さの発育が著しい10から15歳ごろの筋や関節の柔軟性に影響を与え、動きが硬くなったり下肢の筋の硬さが腰部への負担を強めたりすることが推測されます。このことが腰の分離症などが中学生ごろより増加する一因と考えられます。
 
また、骨長の発育は、骨量の発育より早期に起こるため、一時的に骨密度の増加が停滞することが推測され、骨折が中学2年生ごろに最も多い一因と考えられています。
 
骨端軟骨の存在は、その部位に力が加わった際のウィークポイントとなり、オスグット・シュラッター症などの骨端症や、骨端裂離骨折の原因となります。また肉離れは、筋繊維の腱や筋膜との連結部での損傷と考えられており、小学生ではほとんど発生せず、筋力が強くなる中学生以降で多くなります。
 
このように年代により発生しやすい怪我を意識しながらスポーツの指導を行うことが必要です。
 
 
※ 骨端症
(1)オスグット・シュラッター病
膝 i)10〜16歳、男児に多い。しばしば両側性
(2)第1ケーラー病
  i)舟状骨(足)、4〜8歳、男児
(3)第2ケーラー病
  i)第2(3)中足骨頭、10〜18歳の女児、ハイヒールの影響
(4)踵骨骨端症(severs病)
  i)踵骨の骨端、8〜12歳
(5)Sinding-Larsen-Johnasson病
  i)膝蓋骨下端、上端 10〜15歳