注意!ワクチン接種の時の腕の出し方|鈴木整形外科|松本市の整形外科

院長ノート DOCTOR-NOTE

注意!ワクチン接種の時の腕の出し方

こんにちは。今日は雨が降り肌寒い1日でしたね。雨の中、松本山雅の応援の皆様お疲れ様でした。 私事ですが、9月23に「運動器セミナーフォーラム2021」に参加しました。 今回はアフターコロナの新しい道筋と言うテーマでした。 この講演の中で出てきたのが「ワクチン接種後肩傷症候群」というもので、私自身初めて知り勉強になりました。 この「ワクチン接種後肩傷症候群」とは、文字通り、接種後に肩や腕に痛みや痺れが引き起こされるものです。これはワクチン接種する際の姿勢が原因です。上腕には橈骨神経が腕のちょうど中央部を走っており、ここにワクチン接種の際注射針が当たると上記の症状が起きる場合があります。 一般的に、医師や看護師がワクチンを打つ際、打たれる人の上腕を真っ直ぐに下げて、肩の上部から3横指下から打ちます。 この位置では橈骨神経に当たる事はなく安全です。しかし注射を打たれる側の方が、座った状態で(医師や看護師が打ち易い様にと配慮したり、接種部位を覗き込もうとして)自ら腕を出し、肘を回内位(肘をくの字にする)にされることがあります。こうなると橈骨神経が正常の位置より上に移動してしまい、接種の際に橈骨神経に当たり、神経を痛めてしまう事があるのです。 今回のフォーラムで、この姿勢について警鐘を鳴らしてる先生がいらっしゃいましたので、今後接種を受ける方に注意喚起も含めブログに記載しました。ちなみに集団接種のテレビ画面を見てこの先生は気付かれたそうです。 皆さんもワクチン接種を受ける際は、必ず腕をまっすぐに垂らし、自ら腕を差し出さないでください。