注意したい高齢者の腰痛|鈴木整形外科|松本市の整形外科

院長ノート DOCTOR-NOTE

注意したい高齢者の腰痛

こんにちは、寒くなりましたね。こたつを出した話もちらほらと聞かれます。冬支度で普段とは違う動作をする機会もあるかと思いますが、無理のないように準備してください。 さて、今日は注意したい高齢者の腰痛のお話です。 80代女性の症例です。2週間前にいつもの畑仕事をした翌朝、腰が痛くて起き上がれなくなりました。家族に連れていってもらった医院では、腰のレントゲンを撮りましたが、異常はないとのこと。様子を見ていましたが、一向に痛みがおさまらず、当院を受診。レントゲン写真にて圧迫骨折の疑いがあったため、MRI検査をしたところ、椎体骨折が認められ、コルセット装着、骨形成剤投与し治療を開始しました。 あるデータでは、高齢者の急な腰部、背部の痛みの70%は新鮮骨粗鬆症性椎体骨折が認められるとあります。これは転倒した、尻餅をついたなどの怪我に限らず、少し重いものを持った、かかんで草取りをした、いやいや何もしてないのに寝て起きたら、実は椎体を圧迫骨折していることがあるということです。残念ながら、椎体の圧迫骨折は、レントゲン撮影だけではわからないこともあるので、その場合はMRI検査をすると圧迫骨折の有無がはっきり診断できます。この診断は整形外科が専門です。 もしご自身の親御さんでこのような方がいらっしゃいましたら、様子を見ていても良くはならないので、今までの経緯を簡単に説明の上、ぜひ受診してください。