つうふう
急に足に激痛が!
病態
暴飲暴食した翌朝、急に足の親ゆびのつけ根が赤く腫れて痛くなることがあります。風が吹いても痛いということで、「痛風」と呼ばれています。足の親ゆびのつけ根以外に、足関節、足の甲、アキレス腱のつけ根、膝関節、手関節にも激痛発作が起こることがあります。痛風発作は痛風関節炎ともいわれ、尿酸の結晶が関節に沈着することで起こります。
発作はある日突然起こり、腫れと激痛を伴うのが特徴です。尿酸値が高い状態が続くと尿酸が結晶化して関節に沈着しますので高尿酸血症を改善しなければなりません。尿酸値は6mg/dlが正常であり7mg/dl以上は治療対象となります。また高尿酸血症の本当の怖さは合併症です。痛みのうちはまだ良いのですが進行すると腎臓が侵されて慢性腎臓病や動脈硬化を併発し心筋梗塞や脳卒中を起こします。尿酸は絶えず身体の中で作られています。
菜食を主とした食生活に切り替え、尿酸が体内で出来ないようにするか、内服薬で血中尿酸値をコントロールしなければなりません。そのためには、定期的な血液検査(尿酸値と腎機能検査等)が必要です。
治療
発作時の治療には、消炎鎮痛薬を用います。局所麻酔剤入ステロイド関節内注入も効果的です。前兆症状や発作の鎮静化にはコルヒチンも有効です。痛風発作が治まってから、尿酸値をコントロールする薬を長期間服用します。
生活習慣改善としては尿をアルカリ化にする食品として大豆、野菜、ひじき、乳製品などが良いです。また十分な水分摂取も心がけて、アルコールは控えめにしましょう。