足底腱膜炎
そくていけんまくえん
- 症状
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朝起床時の一歩目の疼痛が特徴的な症状です。特に中高年の女性に多く見られます。
痛みは運動時、または歩行時に踵部内側に認められます。踵部の痛みは、ランニングや歩行の開始時に強く、運動を続けていると徐々に軽減してくる傾向があります。足底腱膜の付着部である踵骨隆起の内側部に著名な圧痛を認める以外は臨床症状に乏しく、踵脹・発赤・熱感などの炎症症状はほとんど認められません。
- 原因
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足底腱膜は踵部接地の際の衝撃を吸収し、足の安定性に大きく寄与しています。
そのためランニング・ジャンプなどの動作の繰り返しにより足底筋膜の踵骨は、着部に牽引力と荷重による圧迫力が積み重なり、これらのストレスが過剰になると同部に変性が起こり、症状が発現します。
スポーツに起因するものでは、ジョギング愛好者や陸上の長距離ランナーに起こることが圧倒的に多いです。
また一方、中高年では長時間の歩行や立ち仕事による足底腱膜の過負荷が原因となり、スポーツとは関係なく発症します。
- 診断
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足底腱膜の付着部である踵骨隆起内側突起部の圧痛及び超音波診断にて、診断は容易です。
- 治療
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①アーチサポートなどによる装具療法
②超音波・レーザーによる物療
③消炎鎮痛薬による経口投与
④足底部のアイシング・外用消炎薬の塗布
足の指から足首にかけて反らします。その際、足裏が伸びるようにします。
10回を1セットにして、1日3セット以上を目安に行います。
多い年代:20〜30代、40〜60代