手指のスポーツ障害
しゅしのすぽーつしょうがい
病名・症状
- 野球やバレーボールなどのスポーツで負傷後、指の曲げ伸ばしに異常がある
指の第一関節の損傷(野球指)
指の第一関節の損傷は、槌指(mallet finger)と呼ばれます。
野球のボールなどで突き指をして指の第一関節の伸展が損傷され、伸びなくなった状態のことです。付着部での伸筋腱のみの損傷と、末節骨の骨折を伴っている損傷の二つに分けられます。小児では骨端線離開の形をとることもあります。
槌指(ついし、つちゆび)
付着部での伸筋腱のみの損傷
末節骨の骨折を伴っている損傷
指の第二関節の損傷
指の第二関節の損傷は、バレーボールやバスケットボールなどの球技で比較的発生頻度の高い外傷です。
しかしながら「突き指」や「捻挫」として軽視されることが少なくなく、後に疼痛や関節不安定が認められることもあります。また、関節の拘縮をきたして、治療に難渋することがあるので注意が必要です。第二関節の損傷には①側副靭帯損傷、②掌側板損傷があります。側副靭帯損傷が指の横方向から力が加わったことによる損傷であるのに対し、掌側板損傷は、指を強制的に伸ばされた時に生じます。掌側板の損傷は、靱帯の付着している部分の剥離骨折が認められますので、レントゲン撮影が必要です。
指の第2関節の損傷
治療
extension block splint固定を用いて3週間ほど固定する。以後徐々に指を伸展させる。